新刊紹介

『農林水産物・食品の輸出戦略とマーケティング』
―マーケットインの輸出戦略―

猪狩いがり 眞弓まゆみ 共著(ABIC賛助会員、元三井物産)
編著者:下渡しもわたり 敏治としはる(日本大学名誉教授)
発行所:筑波書房 ISBN:978-4-8119-0614-0
2022年2月14日発行 A5版 323頁
定価:3,500円+税

著書紹介:
 政府は2030年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円に引き上げるという新たな輸出目標とマーケットインの考え方による輸出拡大策を打ち出した。目標を達成するには、多くの産地と食品事業者の輸出事業への新規参入を促し、輸出のボリュームアップを図る必要がある。本書は、各分野の実務家など総勢20人の執筆によるものであり、現場での実体験を基に、それぞれの課題にアプローチしている。筆者は大学・社会人講座コーディネーターとして2020年までABICに勤務する傍ら、農林水産省輸出促進事業の外部審査員を担当し、その間に得た知見と人的なつながりによって、本書の分担執筆(第3章「日本の食文化と農林水産物・食品の輸出戦略」)の機会を得た。
 第1部は、今後の輸出戦略の在り方を俯瞰ふかんした第1章に始まって、第2章から第10章までさまざまな角度から今後の輸出の在り方を論じている。第2部は、重点品目のうち、15の輸出品目に焦点をあてて、輸出の現状、輸出上の問題点、商品開発と輸出マーケティング、輸出目標を達成するために必要な条件等を考察している。本書が、ABICで中小企業や地方自治体等の輸出支援事業に携わる会員の方々にも参考になれば幸いである。