活動会員のレポート

兵庫県立西脇高等学校でグローバル人材育成について講演

  松尾 まつお 謙二 けんじ (関西デスクコーディネーター、元 伊藤忠商事)


兵庫県立西脇高等学校での講演の様子

 いまだ寒さが残る早春の3月6日、年度末試験を終えた高1、高2生約600人全員が講堂に集合。ABIC会員平田和義氏(ヒラタ・アンド・アソシエイツ㈱の代表を務める)の講演が始まる。
 演題は国際理解教育講演会として「グローバルに活躍できる人材の育成」。ここは兵庫県の中央部、西脇市の兵庫県立西脇高等学校の体育館兼講堂。同校は播州織物の実習校として平成26年度SPH(Super Professional High School)に採択され、実業と進学に励む。OBに画家の横尾忠則さんがおられる(同氏が寄贈された幾つかの作品がメーン校舎の玄関を上がった2階の広間に展示されている)。スポーツで有名な西脇工業高等学校とは兄弟校である。
 2014年12月初め西脇高校よりABIC東京にグローバル人材育成「英語学習とキャリアプラン」についての講演依頼が舞い込んだ。早速人選にかかりABIC会員の中では最も若いと思われるが、キャリア等を考慮すると講演者としては最もふさわしいと思われる平田氏にお願いすることを決め、同校に話を持ち掛けたところ、ぜひともとの返事があり決定。年明け早々に事前打ち合わせのため平田氏と筆者が同校を訪問し、学校側の要望を聞いた。その後学校側と平田氏の間で何回か交信を重ね講演当日に至った。
 まず平田氏が生徒に分かりやすい英語で、自己紹介を兼ねて生徒たちに語り掛けた。大学卒業後にカナダ留学をしたことや、自分で立ち上げた留学関連事業(日本の若者を海外に、海外の若者を日本の学校に呼び寄せる等の国際交流のための事業)の具体的事例を挙げ説明すると、生徒の目が輝やいてきた。生徒の興味が盛り上がってきたところで、今度はSkypeで米国の友人を呼び出し、英語で会話を始め生徒の度肝を抜いた。ほとんどの生徒が、今まで経験したことのない海外との生の英語のやりとりに感動する姿があった。
 Skypeでの会話が終わり話は核心へ。グローバル化した現在の社会では世界の人たちとのコミュニケーションのためには英語は必須であり、また、多様性を認めるとともに世界的視野でモノを見る目を養うことの必要性を熱く語った。
 さらに、今後の就職活動においても英語だけで試験・面接が実施される企業もあり、生きた英語の習得の重要性を再度強調された。
 最後に、高校生より生きた英語をどのように学べばよいのか等の質問も出て、講演は大いに盛り上がった。